ダンス&パンセ
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2025年7月26日土曜日
スラヴォイ・ジジェク著『「進歩」を疑う』(早川健治訳 NHK出版新書)
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「つまり、労働でも言語でもなく性こそが、われわれ(人間)が自然から切断されるポイントなのである。性とは、われわれが存在論的な不完全性に直面し、無限の自己再生産になるというループ――欲望のねらい( aim )が欲望の目標( goal )ではなく、その目標の欠如の再生産になるというル...
2025年7月15日火曜日
平野啓一郎著『本心』(文藝春秋)を読む
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前回ブログで言及した「死者とテクノロジー」での鼎談で知って、平野啓一郎の『本心』を読んでみたいと思った。はじめて読む作家の作品である。 この作品は、母と僕(息子・朔也)との関係をテーマに据えたものだけれども、妻と私(夫)との関係にも重ねられてくる(そう予想したから...
2025年6月25日水曜日
『死者とテクノロジー』中島岳志編(RITA MAGAZINE 2 ミシマ社)を読む
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「 中島 柳田國男が、『先祖の話』という本の中でいいことを言っていて。バス停である老人と立ち話になったときに、その老人が、自分はもうだいたい生きてやることはやったので、「あとは先祖になるだけです」と言ったというんですね。 / それに柳田は感銘を受けて、「この人には亡くなった...
2025年6月15日日曜日
宇野常寛著『母性のディストピア』(集英社 2017)を読む
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前回ブログの山下悦子の『高群逸枝論』は、母性的なものが「下からのファシズム」として機能した、という視点であるが、宇野常寛の『母性のディストピア』も、そうした認識にたっているものである。ただ、高群が古典的な文芸作品や日記などを文献としているとしても、家族構造をみようとしている点...
2025年6月10日火曜日
山下悦子著『高群逸枝論 「母」のアルケオロジー』(河出書房新社・1988)と宇野常寛著『母性のディストピア』(集英社・2017)を読む(1)
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ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』は、父殺しをめぐる三人兄弟の話だが、日本の文脈でなら、むしろ母殺しがテーマとして浮上してくるだろうと、『 中上健次 ノート 』というエセーを書き、自身も『 いちにち 』という小説にまとめてみたのだった。が、妻が遺し与えた課題を追及してい...
2025年5月30日金曜日
毛円だんす『dances 芭蕉』を観る
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左「花車(風車)」右「まつり(雷小僧)」奥山振付衣装in1982(1983,1984) 両国のシアター X で行われている「 ルナ・パーティーvol.16 」にあたる、 5/18 の公演である。 このブログで感想を綴った江原朋子先生の『 Primitive 』がそ...
2025年5月24日土曜日
映画『V.MARIA』(宮崎大祐監督)を観る
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「連帯婚を基礎とする古代社会では特定の人間を対象として妻問うことは社会通念に反するから、罪の意識をまぬかれない。したがってこの矛盾を克服するためにはさまざまな贖罪の意識が必要となった。」(村上信彦著『高群逸枝と柳田国男 婚制の問題を中心に』 大和書房) 宮崎大祐監...
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