2021年8月8日日曜日

暑い


今風の建て売り借家に引っ越して半年ぐらい。梅雨どきにも、なにこれ、と気づいたが、なんという暑さが部屋にこもるのか。1階はそれ程でもないのだが、2階はもう、陽だまりサウナだ。コンクリート団地の比ではない。 おそらく、土でできた瓦屋根ではないのはしょうがないとしても、薄い屋根材の下には、部屋を広く見せ見栄えをよくするためか、断熱効果をかねるだろう屋根裏の空気空間がないので、熱くなった屋根の熱がそのまま人の暮らす空間空気を熱してくることになるからだろう。密集路地地帯での家だから、日当たりはよくないが、陽の高い夏には屋根に直射してくる。部屋に温度計はないが、一緒に仕事している植木屋さんの奥さんにこの事情を訴えると、妹のところでもそうで、38度を超えていくのが普通になるから、部屋ごとの冷房が欠かせなくなるのだと嘆いていたとか。部屋の間取りも、狭く切り取った敷地に、なんとか部屋数だけはとろうと工夫してあるので、ウナギの寝床のような細長いのが組み合わさっている形になり、風通しも悪くなる。庇も、ないに等しい。2階屋根の庇ぐらいにまで成長した柿木一本でもあれば、日差しはさえぎられ、嘘のように涼しくなるのだが。

とても、人が住める環境であるとはいえない。こんなもの、作るな、売るな、貸すな、といいたくなる。もう、昔の職人が前提とするような初期条件が、排除されている。自然の中で、ではなく、市場の中で、が第一になって、こんな建築物が今風になっているのだろう。安普請とはいえ、それでも大概の人々の給与では、高価な水準である。だから、住めばインチキにあった感じだ。 各部屋で冷房なんかしていたら、それこそさらに高くつく。しかも、たぶん、半生を昭和時代で生きてきた者にとっては、空気に金などかけたくないという貧乏根性が身にしみているだけでなく、冷房の空気が、体に悪い。気持ち悪くなってくるのだ。だから、扇風機ですますことになる。 が、体温を超えていく室温では、もう無理。それでも、2階の息子には、受験勉強ではなくスマホやってるだけなら冷房つかうな、いれるなら1階のリビングだけにしてそこで勉強しろ、とか、女房より昭和からの指示がでているようだ。といっても、私が仕事でへばっている間は、女房は冷房いれてお昼寝みたいだが。 夜も、私ひとりで寝ているときは扇風機のみだ。暑くて寝つかれない。プロペラの音も、うるさい。すでに、梅雨時から熱中症になって、保冷剤を頭にのせている。女房が寝室にくると、冷房のスイッチが入れられ、いつの間にか、スヤスヤ眠り、寒くて目覚め、タオルケットをかぶる。体脂肪もほぼない肉体たがら、寒さはこたえ、風邪も引きやすくなるのだ。

世間では、地球温暖化だの、環境破壊だのと、騒がれている中で、冷房が効いて寒がっているのは、変な感じがする。コロナで大変だ危機的状況だとニュースで騒いでいながら、次の番組で、金メダルとれるか、と日本人選手やチームの競技がでてくる奇妙さに、似ている。

素直に、受けとめられる人なんて、いるのだろうか?

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